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高度経済成長とともに、日本人の住空間は大きく変化しました。和室が減り洋室が増えて、インテリヤや調度品も洋間にマッチする明るくモダンなものとなり、それにともなって火鉢や炬燵なども生活の中から消えつつあります。こうした住まいの西洋化は、ライフスタイルの変革を促し、花を飾る場所や花を眺める視点の高さはもとより住空間の雰囲気や住まいに対する考え方まで変えることとなりました。こうした流れを受け、暮らしにあうモダンで創造的な自由花が生み出されたのです。
近年、流通機構の進化や栽培技術の発達により、さまざまな洋花が出回るようになりました。和花にはなかった色彩や形、育ちや文化的背景をもつ洋花の流通は、いけばなの世界に新たな息吹を与えました。こうした花材の変化も自由花の誕生を促した要因といえましょう。
いま、日本は個人の個性や感性を重んじる時代へと変わりつつあります。いけばなの世界でも、いける人の自由な発想や想像力を重んじ、いけばなを作者の心象を映す造形物、メッセージを主張する創作品としてとらえる考え方が生まれてきました。自由花では、花は純粋に創作の素材としてとらえなおされ、モビールやレリーフといった自由な形に表現されます。こうした、アートとしてのいけばなのあり方から、従来とは異なる新しいいけばな世界が広がっています。
