2007.11.22
台湾に行ってきました。台湾はこれまで何度か訪れたことがあり、なじみ深いところですので、懐かしさと、それでも一抹の緊張感をもって出発しました。
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デパートのエスカレーターをあがると、花展の案内が・・・花展テーマの「飆」とは"つむじ風"の意味だそうです。 |
あちらでは台湾橘会支部の30周年記念花展が開催されることになっており、私も現地の花材で作品をいけ、そしてオープニングを共に祝ったのでした。台湾は元々池坊を学んでいる方が多く、また歴史的にも古くからいけばなに取り組んでいた経緯があり、海外の中では別格といっていい程の高いレベルで維持しています。
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地下街通路にも、このような大きな作品写真を用いた案内が・・・知らずに歩いていて発見した時は、嬉しくなって大喜びでした。 |
今回も、幹造り立花という高度な技術を要する作品を沢山いけられており、また入口にも大作が展示され、行き交う人々を圧倒していました。支部長もこまやかに心を砕き、会場の構成や広報、案内なども含め、すばらしい花展に仕上がっていました。
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花展会場は、天井も高く広くゆったり、まるでホテルの宴会場のよう。生け込み最中の様子です。 |
いけられた作品の水準の高さに驚いていたのですが、それと同じくらい印象に残ったのは、ずっと支部長をしてこられた柯先生に対する生徒の方々の敬意の念でした。私はいけられた作品一つ一つを見てまわり、感想をのべたりしていたのですが、柯先生の作品の前になると急にいつのまにか沢山の人が集まってきて、先生と私の周りを取り囲んでいました。カメラもあちらこちらからフラッシュがたかれていました。何かそこだけが、まるでスポットライトがあてられたかのような感じでした。
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大学時代の恩師、田中章夫先生にお目にかかりました。大学院生の方も一緒に。おいしい台湾家庭料理をごちそうになり、いろいろな話に花が咲きました。自分がいくつになっても先生にお会いすると、学生の頃にタイムトリップしてしまいますね。先生は私の学生の頃(つまり○○年前!!)とちっともおかわりありませんでした。 |
柯先生は現在85歳とのことですが、周りの生徒さんの様子をみていると、先生がいかに生徒さんに惜しみなく愛と情熱を注いできたか、またその歳月の重みが伺われるようでした。考えてみると先生と生徒というのは、一種特別な関係です。もちろん、その分野の知識や技術などを習っているのですが、私自身ふりかえると、その教わったこと自体も心と頭に残り、後にたつと同時にその先生の人間性や日々の考え方など、そういったことを少なからず影響を受けたりしていることに気付くのです。
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これは、忘れられません。左 晶華○○(?)、右 奇異之旅 Kiwi Encounterというノンアルコールカクテルです。 キウィの旅というネーミングに惹かれ、思わず注文。透明のストローの中をキウィの黒い粒々が通っていくのも可愛かったですよ。 |
人間同士のことですから、たまにはどうしても思い出したくもない(?)苦手な先生もいるのですが(きっと、そういう時は相手も私のことを、そう思っているに違いありません)、不思議なことに大抵の場合は、懐かしみと親しみを伴って、その日々が甦ってきます。もしかしたらそれは、自分がひたすら若く、無我夢中で一番輝いていたころに、その時代に出会いかかわったということも関係しているのかもしれませんが。
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テープカットをした会場入口前には、このような大作が披露されました。 |
そんなことを差し引いてみても、やはり若い頃の私が出会った先生方から受けた、有形無形の影響の大きさを改めて実感しています。特に小学校の頃に、世俗的価値観を離れ愛と信仰に生きる方たち、それはお話しの上ではなく実在する人達として、しかも間近に見、また接し、日々を共にすごしたことは、大きな大きなことでした。
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柯先生の作品前にて、85歳 柯先生 お花もお洋服もあでやかでした。 |
私も大人になり、歳もしっかり重ね、曲がりなりにもいけばなの先生の立場で教えることも増えてきました。きちんとわかるように伝えてきれているのだろうか、生徒と向かい合っているのだろうか、相手はどう受けとめているのだろうか、いくつもの不安を抱えながら、それでもその都度その生徒といわれている存在の人達に励まされ、勇気づけられ元気をもらい、また時には多くのことを教わりながら今に至っています。
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幹造り立花の力作の数々。こうして並んでいると、まるで日本にいるかのような錯覚にとらわれます。 |
またこの頃思うのは、"一期一会"という言葉です。人生はどんな時でも、どんな人とでも結局一期一会なのでしょう。例え毎日今の会社の人であれ、家族であれ、どんなに密接に思っている関係性にあっても、それは互いにそう思っているだけのことで、悲しいかな人も時も二度と同じ状態でめぐり合うことはできないのです。互いに元気で幸せのうちに、また会うなどということは、この混沌とした先行き不安な世の中では、むしろ奇跡に近いことのようにすら思えます。
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支部の先生方と連翹が華やかでした。沢山の思い出を以て帰国しました。私が沢山の思い出をいただいたように、私も何かむこうに思い出をお渡しすることができたでしょうか? |
さりげないことを愛し、大切にできたら花に対する目も、この世のいろいろなことに対する目もかわるような気がするのですが、これって気のせいでしょうか?日々の当たり前の挨拶や一言一言、人に対する態度など、さりげないことをおろそかにせず、大切にしていきたいと願います。日本から離れた台湾の地で、先生と生徒さん達の温かい心にふれて、人と人との絆、出会いなどいろいろなことを考え、思いをはせた三日間でした。












