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家元・次期家元

2014年6月19日更新

池坊由紀エッセイ|Vol.32 鳥取県連合支部花展

池坊由紀連載エッセイ こころのままに。

梅雨の合間、晴天に恵まれて鳥取県連合支部花展に行ってきました。行きも帰りもスーパーはくと。いつもは新幹線で慌しく往復しているので、今回のはくとから見ることのできる風景は、和やかでのんびりとしていて、とても新鮮に感じられました。

鳥取県連合支部花展は、今回で30回目を迎えました。常日頃、各々の支部が地域に根差して活動していますが、こうして県単位でひとつにまとまり花展を行い、横のつながりを密にするのも意味のあることと思います。
今回の花展はとてもモダンな、明るい会場です。いけばなは、元来床の間に飾るという設定ですので、差し込む自然光とその自然光から生み出される陰影によって、表情が変わります。きっと昔は、今のような煌々とした明かりのしたでは見ていなかったと思いますが、それでも現代では、やはり明るく開放的な雰囲気の方が好まれ、そして見ている方も、いけている方も気持ちよく感じるようです。

さて花展は皆さんの力作揃い。中でも印象的だったのは、花材を花屋さんで調達したものではなく、ご自身の庭や野山で採ってきたものが多かったことです。花は足でいけるという言葉がありますが、まさにその言葉そのままに実践されていました。周囲にそれだけの豊かな自然があること、そしてそれを丹精に育て見極め、お稽古を積み重ねることにより、いけばな作品としていかすことができるのは、何という幸せでしょうか。そしてそれこそが、いけばなの本来の姿ではないでしょうか。常日頃、池坊のために花材を探してくれる花屋さんの好意に甘え、そして自分自身が慌しいことを言い訳に、その便利さにつかっていますが、鳥取の方のように自分自身で育て、切り、見極め、いけるという極々シンプルなことを丁寧に大切にしていきたいと思いました(といっても実際はなかなかできないでしょうが、そういう気持ちは持って生きたいものです)。

最近は効率的に物事を進めたり、便利な生活の恩恵を感じると共に、同じくらいたとえ不器用でも、ひとつひとつ手と心をかけ取り組んでいくことの良さを感じています。いけばなは片付けるや済ませることではなく、心を託し花をいかすもの、そして人をも楽しませたり喜ばせたり、安らぎをるもの。その原点を大切にしたいと思います。

第30回鳥取県連合支部花展

第30回鳥取県連合支部花展

テープカットは、こんな吹き抜けのひろい会場です。
第30回鳥取県連合支部花展

私の後ろにあるのが、青年部の方々の作品です。会場のシルバーの色に合わせて、枠が作られています。グロリオサやかすみ草など花材の取り合わせも、このフレームと構成にぴったり合っています。

第30回鳥取県連合支部花展

連合支部長の林先生。紗重ねのお着物がお似合い。とても精力的に意見を出され、且つ動いていらっしゃいます。

第30回鳥取県連合支部花展

そして入り口に、こんなに楽しくかわいい作品が。同じ花材で同じ器ですが、ひとりひとりが各々いけると、なぜか異なる表情に出来上がります。そして甘く爽やかな香りが・・・!

第30回鳥取県連合支部花展

この素敵な香りの招待は、グレープフルーツなのでした。グレープフルーツを食べたあとに、くりぬいて器にしたもの。黄色は元気の出る色、そして上を向いたヒマワリも夏の象徴。何より身近なものが器になって、花展に飾られるなんていいですね。

     
第30回鳥取県連合支部花展

花展会場は白が中心。円形の展示台もあり、それがやわらかいムードを醸し出しています。ここには小品が並んでいます。生活空間の色々なスペースに飾るヒントになりそうです。

第30回鳥取県連合支部花展

連合支部長先生の作品です。今はけむり草がもっとも綺麗な時期。ガラスに映えています。

     
第30回鳥取県連合支部花展

第30回鳥取県連合支部花展

みなさんの作品を拝見中。ゆっくりと拝見していたので、
後半は時間が足りなくなり、少し急ぎ足になってしまいました。ごめんなさい。
     
第30回鳥取県連合支部花展

懇親会では平井知事にもご来場、ご挨拶いただきました。「スタバはないがスナバはある!」の名言。さすが鳥取砂丘を持っている鳥取県知事ならではのご発言です。朗らかなご挨拶に、会場もパッと明るくなりました。

第30回鳥取県連合支部花展

お食事の紙に、こんな工夫が・・・なんとなく嬉しいのは何故でしょうか。

     
第30回鳥取県連合支部花展

そして砂の芸術。招き猫を発見しました。ゴルフクラブということで横にはボールも。小さい頃は砂遊びをしたものですが、どのようにしたら素晴らしい作品ができるのでしょうか。今では世界中のアーティストが各々のテーマに基づき、巨大な作品群を制作しているそうです。一度じっくり見てみたいです。

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