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2018.07.31

「第12回池坊学校華道家元研修講座」を行いました

7月28日(土)、29日(日)の両日、京都・池坊にて「第12回池坊学校華道家元研修講座」が行われ、第20回学校華道インターネット花展の入賞者、ならびに支部長推薦者合せて39名(小学校5年生~既卒社会人、北海道~九州)が参加しました。

研修は「家元でしか出来ないプレミアムな体験・家元ならではの研修内容」をコンセプトに実施しました。

◇7月28日(土)
はじめに、家元道場にて開講式を挙行し、神聖な雰囲気の中、研修がスタートしました。
続いて、昼食を取りながら、オリエンテーションを実施。1人ずつ自己紹介をし、お互いのことを早く知り、参加者同士、打ち解け、コミュニケーションの場になった様子でした。次に、池坊中央研究所 細川武稔氏による「家元研修講座特別編 池坊歴史講座」を実施。講座では「池坊専応口伝」や「七夕会の歴史」について講義を受けました。その後、フィールドワークとして、六角堂・資料館を見学し、さらに池坊について理解を深めました。

開講式の様子

開講式の様子

オリエンテーションの様子

オリエンテーションの様子


池坊歴史講座の様子

池坊歴史講座の様子

フィールドワークの様子

フィールドワークの様子

その後、「生花(しょうか)について」の講義とデモンストレーション。基本の役枝(真・副・体)・あしらいの説明から“出生や水際”など生花(しょうか)に大切なもの、床の間や役枝に見られる陰陽について講義を受けました。続いて、講義を踏まえ、リアトリスを花材に用い、生花一種生の実技。参加者の中には、初めて、生花(しょうか)をいけた参加者もおり、新たな世界を感じつつ、いけれるようになりたいと新たな目標も出来た様子でした。

次に、「グループ制作の講義と実技」を実施。グループ制作を行う上での流れ、ポイントについて講義し、5~6人1組に分かれ、作品制作を行いました。用いる花材や花器をグループ内で相談の上、決定し、お互いの意見を出し合い、協力して作品を完成させました。 参加者同士で積極的に関わり、コミュニケーションをしっかりとる姿が印象的でした。当初の予定では、グループ制作でいけた作品を翌日、六角堂境内に仏前供花する予定でしたが、台風の影響もあり、展示のみとなりました。

生花(しょうか)講義・実技の様子1

生花(しょうか)講義・実技の様子1

生花(しょうか)講義・実技の様子2

生花(しょうか)講義・実技の様子2


グループ制作の様子1

グループ制作の様子1

グループ制作の様子2

グループ制作の様子2

◇7月29日(日)
台風の影響を受け、6時~鐘つき、六角堂参拝・仏前供花は中止となりましたが、前日、グループ制作でいけた作品をグループごとに、作品に込めた思いや工夫した点を発表し合い、お互いの作品を通して、より深まった様子でした。

続いて、自由花(暮らしの花)の講義と実技を実施。身近にあるものを花器として、用いれることをデモンストレーションを通して講義。その後、お皿を二枚重ねた 作品を実技しました。花器・剣山以外を用いた可愛らしい作品に参加者たちの幅や想像力が拡がった様子でした。

その後、修了花展に展示する作品のいけこみ。花器庫から気に入ったものを用い、花材との取り合せも考えつつ、研修で得たことをいかし、思い思いの作品をいけこみました。


グループ制作 発表の様子1

グループ制作 発表の様子1

グループ制作 発表の様子2

グループ制作 発表の様子2


午後からは、池坊専好次期家元による巡視が行われ、作品についてだけでなく、いけばなへの取り組みや学校生活についても話が弾みました。巡視後は、修了式を挙行し、次期家元から参加者1人ずつに、修了証を授与しました。

台風の影響を受け、研修内容を一部変更して実施しましたが、参加者の皆さんにとって、まさに“花修行”の2日間となり、いけばな発祥の地 京都・池坊=家元でしか出来ない経験、家元ならではの貴重な体験ができ、充実した研修になった様子でした。また、研修を通して、次の目標が見え、さらにお稽古に取り組もうという意欲が増した様子もうかがえ、無事、二日間の研修を終えました。

修了花展 いけこみの様子

修了花展 いけこみの様子

巡視の様子

巡視の様子


修了証 授与の様子

修了証 授与の様子

参加者全員で記念撮影

参加者全員で記念撮影

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