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家元・次期家元

2014年1月29日更新

池坊由紀エッセイ|Vol.30 花・人・100年の季をつむぐ

池坊由紀連載エッセイ こころのままに。

一月の最後の週末は、門司へ行ってきました。門司支部が創立100周年・青年部が20周年という大きな節目を迎え、その花展が盛大に、そして和やかに開催されたのです。レトロの街 門司の案内やパンフレットを見る度に行きたいと思いつつ、なかなか機会に恵まれず今に至っていました。今回はお祝いで門司にいけるという、重ね重ねの嬉しい週末となりました。

到着したのは、まさに日が暮れようとするところでした。ホテルの大きな窓からは、関門海峡が見えました。海は静まり返り夕焼けが美しく、慌しい現実を離れ、何か異空間・異世界に迷い込んだかのよう。眠っている間もときおり汽笛が聞こえ、私自身港のそばで育ったわけではないのに、とても懐かしい気持ちになりました。

翌朝は支部のみなさんが、一生懸命いけこまれた力作が並んだ花展の初日です。建築界のノーベル賞といわれるブリッカー賞をとった、アルド・ロッシ氏の遺作である斬新で骨太なホテルに隣接しているホールで、とても心地よい空間がひろがっています。入り口には、竹を使った大作も飾られています。白い粉の吹いた竹を磨いて艶を出すのも大変そうですが、さすがに竹は存在感があり、その生地が青々とした緑ということもありカラフルな色に良く合います。

本来は正面が設けてあることの多いいけばなですが、会場がガラス張りで、外から見ても良いように工夫しているのも印象的でした。巡視の間はいけられた方々といろいろなお話をさせていただき、その方のいけばなに対する思いや歴史感を垣間見ることができました。また、小さな女の子を連れてきて、子育てしながら頑張ってお稽古を続けて下さっている若いお母様もいらっしゃいました。小さな頃から美しいお花を、そして、お稽古に打ち込むお母さんの姿に接することは、何よりの教育ではないでしょうか。机に向かうだけではなく、そばにいる人の身近な姿や行いこそが、小さなお子達にとっては大きな影響を与え意味があると思います。

100年というあまりの長さと重みは、想像だにできません。きっと、楽しいこと、苦しいこと、嬉しいことなど様々な出来事の連続だったことでしょう。この門司も港として栄え、多くの人や物、情報がひしめいていたのでしょう。そして、その100年の歩みは、まさにおひとりおひとりが花をいけ、学び、弟子や仲間に伝えることでつむがれてきた歩みでもあると思います。

今を生きる私たちがそういった先人の歩みに感謝しつつ、私たち自身もささやかでも先人から受け取った美と心を次に伝えていく、そういう存在であることを改めて実感した花展でした。この日のために準備してくださった小田支部長先生、副支部長先生、そしてみなさま方ありがとうございました。

旧大阪商船ビル

ホテルの向かいにある、旧大阪商船ビルです。

黒川紀章さん設計のマンション

黒川紀章さん設計のマンション。森英恵さんがいらっしゃるとか、、、??手前に見えるのは国際友好記念図書館。元々ロシアが大連に建設したドイツ風建築です。沢山の国名が出てきてややこしい(!)ですが、印象的ですね。

花展の案内ポスター

花展の案内ポスターです。100年、ずっしりと響きます。

三井倶楽部

三井倶楽部です。アインシュタイン博士が宿泊されたそうです。イギリスのチェスターを思い出しました。建築を見るのが好きなので、いろいろな建造物を見て回りました。

青いボックス

外からも見えます。青いボックスは門司の海のよう。

竹の大作

後ろにあるのは竹の大作、金箔も貼られています。ダイナミックです。

自由花

自由花もいろいろ。みなさん、線のさばきがきれいでした。

次期家元エッセイ

どんな思いでいけたかを聞くのは、本当に楽しいです。

水仙

冬といえば水仙!

青年部

青年部のみなさん。とても色使いが鮮やかです。

会場

白を基調とした会場、広々として気持ちいいです。作品が映えます。

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