四季の花図鑑  花暦

9月の花  夏櫨[ナツハゼ/なつはぜ]

九月|長月

夏櫨[ナツハゼ/なつはぜ]

枝に繁る若葉がさわやか

由来

ツツジ科スノキ属の一種で、日本全土及び朝鮮半島南部、中国にも分布する落葉低木で、日当たりのよい低山地にごく普通に見られる。庭木として植えられたり、また花材としても用いられる。ハゼと名前がついていますが、ウルシ科のハゼとは全くの別種です。ナツハゼの名前の由来は、初夏に紅葉する様子を、秋に紅葉するウルシ科のハゼになぞらえたものと考えられています。

特徴

日本全土、特に酸性土地域によく分布しています。山地に自生しますが、花材としては栽培されたものが切り枝として出回っています。ナツハゼは、別名「権助(ゴンスケ)」「権助櫨(ゴンスケハゼ)」とも呼ばれ、初夏から葉の色づく秋まで長期にわたって用いられます。

ひとことメモ

枝に繁る若葉がさわやかで、新緑の葉はみずみずしくて美しいです。青葉の頃はその中にほのかに色づく枝も風情があり、秋の紅葉も見事に鮮やかで、ナツハゼは長い期間を通して花材として用いることができます。池坊では、枝が横に広がり、屈折する変化のある枝ぶりを幅広く用います。枝はしなやかで撓めがよくきくので、自然の枝ぶりと共に枝の姿を整え、美しい葉の繁りを生かして用います。

ナツハゼの生花

四季を楽しむ豆知識

ナツハゼの実

スノキ属は、北半球全域に約300種あり、日本に約20種が分布しています。ナツハゼやオオバスノキの他にコケモモ、ツルコケモモ、シャシャンボ、クロマメノキなどが知られ、スノキ属の果実はほとんどのものが食べることができます。甘酸っぱい味で生食、ジャム、砂糖漬けなどに利用するために栽培されているものもあります。
ツツジ科スノキ属には、ブルーベリーやクランベリーなどのベリー類が多く、ナツハゼも食用可能です。
但し、ナツハゼの実は、ブルーベリーよりは酸味が強いのであまり生食向きではありません。