花展・イベント

池坊・烏丸ステージ<共鳴する白春>佐藤明研究員

池坊の烏丸ステージに大作自由花を展示しています。

作品タイトル:共鳴する白春
制作:池坊中央研修学院 佐藤明 研究員
使用花材:晒三又、イタヤカエデ、エリカ


花材について
主材である白い三又は、春の光を受けて静かに立ち上がるような、凛とした存在感を放ちます。
イタヤカエデは、その色合いで芽吹きの瞬間を秘めた若枝が、春の生命力を象徴しています。
エリカは、春の空気に溶け込むようなやわらかさと繊細さを添えています。

作品について
この作品は、「春の始まりに響き合う命と未来」をテーマに制作しました。
異なる質感の素材が一つの空間にあることで、春というひとつの旋律を奏で、「共鳴」させることを目指しています。
作品にはピンクのアクリル円盤を加え、自然素材の中にリズム感と現代的な軽やかさをもたらしました。
人工素材でありながらも、柔らかな色彩と光を取り込み、自然と調和しながら響き合う存在として空間に浮かびます。
この春、大阪・関西万博が開幕し、世界各国の人々が未来への希望を胸に集います。
この作品における異素材・異質の調和は、「多様性の共鳴」とも言えます。
文化や価値観の違いを越えて、人と人が響き合い、新たな未来を共に描いていく、そんな願いを作品に託しました。

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