第18回学校華道インターネット花展 受賞作品発表

1,094校、6,694名の方のご応募ありがとうございました。
審査委員長・次期家元池坊専好をはじめ、審査委員会による選考の結果、
栄えある受賞作品が決定しました!
(補足)入選・高等学校の部、小学校の部において、審査の結果、同評価の作品があったため、
各1作品、受賞作品が増えています。
北海道芸術デザイン専門学校 2年
松田 英子 さん

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水しぶき |
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変形花器 |
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デンファレ、るり玉あざみ、木いちご、ミスカンツス |
毎年全国から素晴らしい作品が集まるこの花展で、最優秀賞を頂くことができ、大変光栄に思います。専門学校に入学以来、授業や札幌花展出瓶、巡回講習参加を通して、植物の美しさを生かすこと、季節感を大切にすることを日々学んでまいりました。またこの作品を生けた際にも経験したことですが、花一輪、葉一枚それぞれの個性を生かす難しさと楽しさを知りました。 学び始めて二年と日が浅い私ですが、受賞の喜びとともに、気をひきしめて、日本の伝統文化であるいけばなの奥深い世界を、これからも学び続けていきたいと思っております。生花店に就職が決まり、いけばなを通じて学んだことを仕事に生かし、頑張っていきたいと思います。この度は、本当にありがとうございました。

テーマである「水しぶき」を発想の起点にし、花材、花器、色、構成それぞれに工夫がみられる非常に丁寧に生けられた作品です。まず用いた花材は、「水」を連想させる狙いで寒色系のものを選ばれていて、花器の色もコーディネートされています。次に構成ですが、「しぶき」を感じさせるように中心から放射状にるり玉あざみを用い、勢いよく弾ける水を表現しています。るり玉あざみの大小を使うことで、爽やかで軽快なリズムを感じます。
文部科学大臣賞
早稲田大学系属早稲田佐賀高等学校 2年
芹澤 美希 さん
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飛翔 |
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池坊自由花指定花器 |
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極楽鳥、スターチス、アレカやし |
私のテーマは「飛翔」です。私はアレカやしをダイナミックにかつ、立体的に生けることで翼の躍動感を表し、極楽鳥を使って、未来へ翔いていく私自身を表現しています。また、少ない花材でシンプルに、そして力強く表現することを心懸けています。
アレカやしの葉の形状を生かし、大・小2枚を大胆に用いることで躍動感が伝わってきます。「極楽鳥」と呼ばれるストレリチアを鳥の口ばしに見立てています。テーマの「飛翔」のように今にも飛び立ちそうな雰囲気が伝わってきます。
京都府知事賞
北海道札幌西高等学校 1年
井上 日菜多 さん
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恋路 |
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コンポート |
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スイートピー、トルコぎきょう、レザーファン、ふとい、ヒペリクム |
トルコぎきょうとスイートピーの色のやわらかさを、組み合わせで表現しました。また、赤のヒペリクムを加えることで、トルコぎきょうの白の清純さをきわだたせるようにしました。
ふといを丁寧に曲げることで生まれてくる線の美しさに目を奪われます。ふといを曲げたことで生まれた鋭い印象と、面的な花材であるレザーファンを対応させたのが効いています。足元に入れたヒペリクムの赤がアクセントとなり、作品全体を上手くまとめることが出来ました。
京都府教育委員会教育長賞
北海道札幌北高等学校 2年
幅﨑 美涼 さん
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日だまり |
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変形花器 |
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ガーベラ、千日紅、オクロレウカ、かすみ草 |
“あたたかい色合いのガーベラを中心に、かすみ草でやわらかく広がる光を、3ヶ所に散らした千日紅で楽しげにはじける光を、それぞれイメージして生けました。日だまりの中にいるような、あたたかな気持ちになっていただけたら幸いです。
オクロレウカの動きと花器の形とが非常に上手く調和しました。真ん中に配置されたガーベラが全体を引き締めています、飛び出すように配置された千日紅から弾ける光を感じます。
京都市長賞
三重県立志摩高等学校 2年
谷水 茜 さん
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秋の彩り |
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変形花器 |
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むべのつる、コスモス、やつで、ひよどりじょうご、スターチス |
散歩へ行った時に、「むべのつる」と「ひよどりじょうご」を見つけました。私の好きなコスモスを使って、深まりゆく秋の彩りを表現しています。コスモスは、私の大好きな家族をイメージしました。
蔓の持つ柔らかくしなやかな印象と花器のゆったりとした丸みがうまく調和した作品です。大きく枝を伸ばしているむべの蔓とひよどりじょうごの動きから生命の美しさを感じます。コスモスに加え、色づき始めたひよどりじょうごの実からも秋の彩りを感じます。
京都市教育長賞
池坊短期大学 1年
東 千加 さん
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Planet |
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その他 |
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バラ、レースフラワー、グロリオサ、ヒペリクム、スリ |
白い線で花を囲んでPlanetの世界を作くりました。茶色の丸い物と白い物で土星にみかけ飛んでいるイメージです。中にある花が白のバラは純潔の色としています。そして冬の地球というイメージの中に平和があります。スリの緑色の上にレースフラワーをもっていき雪が降っています。グロリオサを世界の人々の命で赤いバラは冬の季節にある色の赤を入れました。黒ではなく白を主にし冬と純潔をかけた意味にして、テーマをPlanetにいたしました。
「白」という色が印象的な作品です。中心部分に大きな一輪の白いバラを配し、それを取り囲むように構成された白い曲線によって作り出させた空間がこの作品の決め手になっています。チラッと用いられた「赤」が効果的でグッと「白」を際立たせています。
読売新聞社賞
山形学院高等学校 3年
鈴木 香南子 さん
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気持ちの変化 |
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コンポート |
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かえで、スターチス、トルコぎきょう、オンシディウム |
かえではのびのびと自然のままに生けました。緑のかえでと赤く色づいたかえでを使い、2本の見え方が異なる見え方になるように生けました。常に変わることとは隣り合わせですが、物事と真っすぐ向き合わなければ、変わることができない様をかえでで表現しました。メインの花として、トルコぎきょうを使い、恋をイメージしました。周りに生けたスターチスとオンシディウムは、補色の関係のため、気持ちの浮き沈みをイメージしました。
緑色のかえでと色付き始めたかえでを隣り合わせに用いることで、移ろいゆく季節を感じさせます。中心に配置されたトルコぎきょうが全体を引き締め、より伸び伸びとした空間ができました。
朝日新聞社賞
東海大学付属熊本星翔高等学校 3年
山本 知可子 さん
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一期一会 |
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その他 |
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コスモス、りんどう、菊、つるうめもどき |
私は3年間、いろんなことを華道部で学ばせてもらいました。そこで私は学んだことを生かしながら、『華道部』をイメージした作品をつくりたいと思いました。コスモスで1・2年生をしっかりと引っぱっていく3年生を、また少し低めのコスモスはだれよりも後輩を心配している部長をイメージしました。りんどうでまだまだ経験が浅い1年生、菊でこれから部活を引っぱっていく2年生を、そしてつるうめもどきで部員をあたたかく見守ってくださる先生方をイメージしました。
彩りのよい花材から、豊潤で美しい日本の秋を感じます。ひょろりとしたコスモスの表情がうまく捉えられています。コメントを拝見するととても仲の良い華道部の様子が目に浮かびます。是非「花の甲子園」にも挑戦してみてください。
毎日新聞社賞
神奈川県立茅ヶ崎北陵高等学校 1年
山本 絵美理 さん
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翔 |
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その他 |
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ダリア、しゃが、ヒューケラ、自遊自在 |
私が今回の作品で一番こだわったところは、花器をスニーカーにしたところです。スニーカーのひもに自遊自在を入れて上にうねらせることで、宙に浮いていることを表現しました。また、スニーカーの口からあふれんばかりのダリアは希望をイメージしています。スニーカーから広がる花に、空をはばたきたいという思いを込めて生けました。
スニーカーを花器に用いた点に高校生らしい斬新かつユーモアを感じる作品です。またスニーカーの紐にワイヤー素材を使いニョロニョロという動きをつけたことで躍動感を感じました。テーマ「翔」がうまく表現できています。
産経新聞社賞
東京学館高等学校 2年
竹内 博史 さん
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闇夜に浮かぶ月 |
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変形花器 |
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コチョウラン、トルコぎきょう、ヘリコニア、オクロレウカ、スプレーした小枝(黒、赤) |
スプレーした小枝で闇空を、コチョウランで闇夜に浮かぶ月を、そしてオクロレウカで天に向かっていく力を表現しました。人の心の中にある闇、しかしその中にある救い。光のふっとさした様子をイメージして生けました。
ベテラン華道家顔負けの大胆な構成の自由花です。テーマ「暗闇に浮かぶ月」を表現するために様々な工夫を感じます。小枝で暗闇、コチョウランで月、天に向かう様子をオクロレウカで表すなど、素晴らしい表現力です。
北海道新聞社賞(北海道ブロック賞)
北海道札幌北高等学校 3年
正見 花琳 さん
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姫君の奪還 |
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その他 |
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春車菊、デンファレ、スプレーバラ、風知草、アスティルベ、オンシディウム、マリンブルー、木いちご |
「Ikenobo花の甲子園2014」北海道地区大会・全国大会で使用した、思い出のつまったミニチュア花器に生けこみました。学校祭での花展の作品なので、学校祭での行灯製作と同じテーマを表現しました。
小さな空間に窮屈さを感じさせない花材の配置が出来ています。「Ikenobo花の甲子園2014」地区大会と全国大会で使用したミニチュア花器ということ。花の甲子園を通して仲間と過ごした素敵な想い出が沢山あるのだなと、本から溢れ出してくる花から伝わってきます。
河北新報社賞(東北ブロック賞)
青森県立七戸高等学校 2年
栗田 香純 さん
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花流 |
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水盤 |
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石化柳、ゆり、紫式部、ナルコラン、たで |
渓流を感じさせるような水の流れを石化柳で表現しました。その他にもたでや紫式部で秋を感じさせるようにしました。
曲線的な石化柳が作り出す大きな円形の空間の中に、直線的なたでをリズミカルに用いることで、調和のとれた作品になっています。大きく動いている上段に対して、ゆりでしっかりと足元をまとめることで全体が引き締まりました。
東京新聞賞(関東ブロック賞)
東京学館高等学校 2年
岩田 風音 さん
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夏の終わりに |
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池坊自由花指定花器 |
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ひまわり、せいばんもろこし、モンステラ、かすみ草、オクロレウカ |
ひまわりで夏を表現し、せいばんもろこしとオクロレウカで秋の風が吹いている様子をあらわしました。また、季節の移り変わりをだすために夏を象徴するひまわりは少し小さめのものにしました。かすみ草は夏のなごりの水のきらめきを表現しました。
オクロレウカの曲線が非常に美しい作品です。オクロレウカと合せて伸びたせいばんもろこしの配置も良く、吹き始めた秋風を感じさせ、夏がそろそろ終わりを告げる様子が伝わってきます。
北國新聞社賞(北陸・甲信越ブロック賞)
富山県立福岡高等学校 2年
皆月 優良 さん
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郷愁 |
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水盤 |
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まんさく、椿(西王母)、竹しゃが、りんどう、もみじ、れんぎょう |
私は、黄色のまんさくの葉の中に赤いもみじを入れてアクセントにし、中央の桃色の可愛いらしい椿を少女と見立てました。もみじの花言葉は「大切な思い出」です。ふるさとや幼き頃のものをなつかしむ少女を温かく包むイメージで全体的に暖色系でまとめ、テーマの「郷愁」を私なりに表現しました。
美しく黄色に色づいたまんさくの葉が印象的な作品です。まんさくが大きな空間を作り出し、中心に用いた椿が引き締め効果を出しています。アクセントに入れたもみじがより一層秋の深まりを感じさせてくれます。
中日新聞社賞(東海ブロック賞)
愛知県立豊田北高等学校 2年
宇野 七穂 さん
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花たちのワルツ |
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コンポート |
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かすみ草、アンスリウム、スモークツリー、ぎぼうし、ヒペリクム、レモングラス、ゴールデンスティック |
私は、今回花たちが踊り振る舞っている様子をイメージして生けました。かすみ草、スモークツリー、ヒペリクムを下の方に生けることによって、アンスリウム、レモングラスを強調させました。アンスリウム、レモングラスがそれぞれの個性を引き出して優雅に楽しそうに踊っている様子が見えてくると思います。
2本のアンスリウムの表情がとても印象的です。周りに配置されたゴールデンスティックとレモングラスの動きがゆったりした雰囲気を作り出し、よりアンスリウムを際立てています。
京都新聞賞(近畿ブロック賞)
池坊短期大学 2年
森 喜子 さん
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flower break |
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その他 |
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ピンポン菊、路地菊、雪柳、オクロレウカ、ヒペリクム |
菊や雪柳、オクロレウカで秋の色づいた風景を表現しました。また、お茶を飲んで休憩するように、お花は見るだけでその人を癒すことができます。そのことをティーポットとティーカップを花器に用いることで表現しました。この作品を見た人に少しでも「いけばな」を身近に感じてほしいという思いを込めていけました。
身近にあるティーポットとティーカップを花器に用いた点に工夫を感じます。上方へと立ち伸びるオクロレウカと路地菊、雪柳の線が非常に美しいのと同時に、秋の訪れを印象づけています。
中国新聞社賞(中国・四国ブロック賞)
聖カタリナ女子高等学校 看護科 専攻科 2年
松本 あすみ さん
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羽衣 |
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変形花器 |
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トルコぎきょう、カーネーション、ブルーファン、ポトス、玉しだ、ほうの葉(脱色加工素材) |
1枚1枚の羽が重なり合い、優しさをもち、互いに助け合い未来に羽ばたく様子を表現しました。看護師として心に寄り添う私達をイメージしました。
加工された美しい葉を重ねることで、これから未来に羽ばたいていく自分自身をうまく表現できました。左に伸び出た玉しだが大きく広がっている未来を示すような構成が素敵です。
西日本新聞社賞(九州・沖縄ブロック賞)
東九州短期大学 2年
中川 翔太 さん
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秋の風を感じて |
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変形花器 |
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コスモス、せいばんもろこし、りんどう、オンシディウム、木いちご |
秋の野原をイメージして生けてみました。木いちごの葉を使い、秋の紅葉を表現したり、3色のコスモスを使い、高く生け、躍動感を出しました。またせいばんもろこしは、秋の風を感じてもらえる様にイメージして生けました。足下のりんどうやオンシディウムの花などは芽や蕾や木の実などを表現して、生けました。
少し涼しくなり始めた秋の風が草原を吹き渡っている風景が心に浮かぶ作品です。コスモスの表情、せいばんもろこしの姿をうまく捉えています。足元のリンドウ、オンシディウムのコントラストも非常にきれいです。
大学・短大の部(2名)
札幌国際大学 4年
髙橋 志織 さん
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アイ・オープニング |
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変形花器 |
風船とうわた、アンスリウム、スプレーバラ、スプレーカーネーション、ポトス、さんごみずき
いけばなを通して、植物に対する興味の幅が広がりました。いろいろな花材を手に取り、その持ち味を生かせる様になりたいです。はじめて見た風船とうわたは、ユーモラスで“カワイイ”姿だと感じました。やさしいトーンのリズミカルな作品をめざしました。
池坊短期大学 1年
藤井 寛貴 さん
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冬づもり |
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その他 |
白玉椿、木瓜
季節は移ろい、次第に秋は終わりに冬を迎えようとしています。つめたく寂しい冬の情景を思いながら花をいけることで、これから迎える冬の心積もりをしました。古く青錆の浮いた鍋を花器に用いて冬の静けさを思わせ、そこに雪のように白い椿をいけました。小さな赤い花を咲かせた木瓜で、しんと静まり返った冬の中に感じるわずかなぬくもりを表現しました。
専門学校の部(1名)
北海道芸術デザイン専門学校 2年
若林 真由 さん
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またね。 |
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変形花器 |
風船とうわた、トルコぎきょう、サンダーソニア、つるうめもどき、木いちご
夏のなごりを思わせる水色の花器から秋の植物たちが顔を出し秋色に染まる日を告げている作品です。
高等学校の部(8名)
北海道札幌国際情報高等学校 3年
田邉 萌夏 さん
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個性 |
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変形花器 |
ふとい、デルフィニウム、クラスペディア
私はふといで個性を表現しました。人間でも同じ性格の人はいないように、ふといも全部が同じ方向を向いているのではなく、全員がさまざまな曲がり方をしていて、まったく同じ形がないように同じ個性を持つものはいないことを表現しました。また、デルフィニウムとクラスペディアで同じ形の花を使うことで統一感をだしました。人間も個性を大切にしていくことが大切だと思います。
秋田県立横手城南高等学校 3年
高橋 海帆 さん
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大空へ |
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変形花器 |
バラ、トルコぎきょう、スチールグラス、かすみ草、ヒペリクム
高校生活も終わりが近づいた私の[卒業][進学][未来]に対する想いを、左から順にそれぞれの花瓶でイメージしました。[卒業]では華道の楽しさ、[進学]では自分の可能性、[未来]ではその先の理想の姿を、黄色のバラで象徴しています。紫のトルコぎきょうでまた見ぬ未来への不安を、ヒペリクムとかすみ草で支えてくれる家族や友人の明るさと優しさを表現しました。さらに3つをつなぐスチールグラスで作品としての空間を意識し、私のこれからに全てがつながることをイメージしました。大空へはばたく将来の自分を夢見ながら、自分を磨き続けたいです。
宮城県涌谷高等学校 1年
千葉 恭子 さん
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失恋 |
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コンポート |
さんごみずき、風船とうわた、スターチス、バラ
秋の季節に失恋している様子を作品にしました。さんごみずきで秋の季節と寂しさを表現し、アンスリウムやバラで恋を表現してみました。アンスリウムが赤ということもあり、さんごみずきで風を吹かせ、女の子が失恋した時のようにしました。季節感と気持ちを主にイメージしてこのような作品に仕上りました。
福島県立小高商業高等学校 3年
坂本 瑠美 さん
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秋物語 |
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変形花器 |
石化柳、グリーンカーネーション、つるうめもどき、オクロレウカ
くるくるとしたつるうめもどきは、秋の優しい空間を作り上げています。オクロレウカと石化柳に包まれたグリーンカーネーションは、元気よく遊びまわっている子ども達をあらわしています。子ども達を見守っている秋の季節の空間が寒さを忘れさせ、暖かい雰囲気に仕上げました。
神奈川県立相模原総合高等学校 3年
松本 明日香 さん
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秋雨の幻想 |
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変形花器 |
アカヅル、木いちご、クジャクソウ、バラ
秋の深まりをアカヅル、色づきはじめた木いちご、茶系の変形花器で表現しました。二重に広がるアカヅルで波紋が広がる水たまりを連想させます。ピンク系のクジャクソウ、バラがアクセントになり、暗い秋雨の空の下に咲く幻想のようです。
津田学園高等学校 3年
松本 大真 さん
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真夏の太陽 |
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水盤 |
クロコスミア、ヒメガマ、小ヒマワリ、スプレーカーネーション、ドラセナ
高校生最後の夏、今年も熱い暑い夏が始まる。そんな「真夏の太陽」を生けてみました。
東海大学付属第五高等学校 1年
内野 遥 さん
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弾む心 |
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変形花器 |
スチールグラス、バラ、かすみ草、玉しだ
可愛いバラの花に出会って、うれしく弾む心を表現しました。
佐賀県立唐津南高等学校 2年
牧山 真帆 さん
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出会い~人との繋がり~ |
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変形花器 |
そけい、モンステラ、バラ、ブヴァルディア
そけいで人との繋がりを表現し、真っかなバラで、情熱や、愛情を表し、また、モンステラを使って、大きなリボンを表現しました。情熱や愛情は、人との繋がりにとってとても大切なものです。その大切なものをモンステラのリボンで結ぶということを意識して生けました。
中学校の部(2名)
松川町立松川中学校 2年
栗原 萌花 さん
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希望へ さらなる高み |
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池坊自由花指定花器 |
さんごみずき、オクロレウカ、アンスリウム、くじゃく草、小菊
自分が成長してゆく姿を生けてみました。さんごみずきとオクロレウカのバランスが難しかったが、のびやかさが出せて良かったです。
成淵高中(國中部) 3年
陳 亮穎 さん
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秋の唄 |
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水盤 |
つるうめもどき、小菊、すすき、台湾ぶな
つるうめもどきの赤い実がかわいらしく、秋の雰囲気を感じさせますので、すすきと小菊と一緒に使い、楽しく唄を歌っている光景をいけてみました。
小学校の部(3名)
松本市立開智小学校 6年
山条 香帆 さん
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お月見 |
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変形花器 |
バラ(黄色)、りんどう、白グミ
バラの横にもってくる花をどれにするのかが、とてもむずかしかったし、さすところがオアシスだったので大変でした。
松本市立開智小学校 5年
本間 美佳 さん
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はばたく あじさい |
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水盤 |
あじさい、竹しゃが、シンフォリカルポス
むずかしかったのは竹しゃがの角度です。理由は、半分の角度の少しななめしたにしたのでむずかしかったです。うまくできた所はあじさいのバランスです。理由は2本だけだったけど、長さとかがうまくできたからです。
福岡海星女子学院附属小学校 3年
藤 友梨子 さん
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お花のおうち |
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池坊自由花指定花器 |
すすき、菊、こしょう、りんどう、初雪草
お花のおうちの中で、楽しくお話をしている様子をお花であらわしました。
上位3校を選考しました。
日本教育新聞社賞
大阪成蹊女子高等学校
(大阪府)
月刊誌「華道」賞
金蘭会高等学校
(大阪府)
月刊誌「ざ・いけのぼう」賞
京都女子中学校
(京都府)
総評
第18回学校華道インターネット花展は、1,094校、6,694作品という応募校・作品数ともに過去最多の応募をいただきました。全応募作品の中から777作品をノミネートとし、その中から「いけばな池坊最優秀賞」、「文部科学大臣賞」をはじめとする各賞を決定いたしました。
審査会は、京都府 文化スポーツ部文化芸術振興課 京の芸術創造担当課長・原田憲一氏、京都府教育庁 指導部高校教育課 総括指導主事・深田聡氏、京都市文化市民局 文化芸術都市推進室 室長・北村信幸氏、京都市教育委員会 学校指導課 指導主事・太山陽子氏、読売新聞京都総局 総局長・橋本栄二氏、朝日新聞京都総局 総局長・磯田晴久氏、毎日新聞京都支局 支局長・元田禎氏、河北新報社 大阪支社 支社長・朝倉裕人氏、中日新聞社・東京新聞 京都支局支局長兼大阪支社報道部長・牧真一郎氏、北國新聞社 営業事業局事業部 副主任・石部誠司郎氏、京都新聞COM 事業局 局長・白石真古人氏、中国新聞社 大阪支社 支社長・松本剛志氏、西日本新聞社 大阪支社 支社長・中原隆一氏、日本教育新聞社 広告局 取締役広告局長・池上文雄氏、審査委員長である華道家元池坊 池坊専好次期家元、副審査委員長 西田永教学委員、池坊雅史事務総長のご出席のもと、全員が同じ持ち点による投票形式で行われました。
受賞されたみなさん、おめでとうございます。
また惜しくも受賞を逃されたノミネート作品は、2月1日より公開しております、「応募校一覧」からご覧いただけます。
池坊専好次期家元は、「今回の応募作品を通して、花器・花材などが類似した作品が減少した傾向があり、いける生徒1人1人がより主体的に、自分で考え、花に触り、いけられていることを感じた。全体的にレベルが向上し、草木の扱い、見方も向上している。自由な発想、若い世代ならではの創造性、“池坊”や“いけばな”の枠にとらわれない、斬新さがもっとあっても良かったと思う。今回、受賞した作品は、いけばなの瑞々しさ、伸びやかさ、その人が持っている斬新性、独自性がフルに発揮されていた。いけばなを通して、様々な学びがあると思う。知識だけでなく、お互いをいかし合う心、季節を知る心、調和を図る心など、日本の美意識、考え方や知恵をこれからも育んで行って欲しい」と述べました。
華道家元池坊では、教育の場で伝統文化「いけばな」を通じた心の教育=学校華道「花育」として、当事業をはじめ、「Ikenobo花の甲子園」など様々な事業に取り組んでおります。各事業がさらに充実、促進するよう努めてまいりますので、今後ともよろしくお願い致します。
次回も皆さんからの自由で、学生らしさ溢れる作品のご応募お待ちしております。
(事務局)
応募・お問い合わせ
一般財団法人 池坊華道会 学校華道課
〒604-8134 京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町248
https://www.ikenobo.jp | ![]() |
school@ikenobo.jp |
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![]() |
075-231-4922 | ![]() |
075-255-3568 |
---|
(受付:月~金 9:00~17:00 ※祝日を除く)
水がはねる軽やかな動きをるり玉あざみで表現しました。夏の涼しさを感じさせる器の色と形を波文に見立て、あざみの軽やかな曲線との統一感を出した作品です。