イベントレポート
2025.07.31

いけばなの根源池坊展〈札幌花展〉を開催しました

華道家元池坊では6月4日から9日まで、丸井今井札幌本店 大通館9階催事場(北海道札幌市)でいけばなの根源池坊展〈札幌花展〉を開催しました。『花 いのち みらい』をテーマに、華道家元四十五世 池坊専永家元、池坊専好次期家元、札幌花展では初めての出瓶となる池坊専宗青年部代表の作品をはじめ、北海道で活躍する華道家の作品を、延べ325点展示しました。
初日の9時30分から来賓を迎えて開会式が行われ、テープカットよる開会に続き、家元、次期家元、青年部代表による全作品の巡視が行われました。2次展は次期家元と池坊雅史事務総長、3次展は池坊美佳審議役が巡視されました。

テープカットの様子

(左)家元のご巡視 (右)次期家元のご巡視

(左)審議役のご巡視 (中)事務総長のご巡視 (右)青年部代表のご巡視

家元作品は『草木の覚悟』として、北海道を代表する樹木のエゾ松、笹ゆり、黄金トサミズキで大作の立花新風体を出瓶。「草木は生を受けた場所から動くことはできない。与えられた場で懸命に命を育み 次の世代を残す。そんな草木の覚悟ともいえる ひたむきさ、凄みは美しい」などとコメントされました。

次期家元の作品は枯れたミモザアカシアの枝を生かし、セイロンライティア、バンダナス、アブライト、沖縄しゃがを用いた大作自由花で青々と生き生きとした姿を表現された。青年部代表は、当季の花の中で自身が一番心に残るイチョウ(ラッパ咲き)、シマススキを用いたいけばなをいけました。

家元の立花新風体

次期家元の大作自由花

青年部代表のいけばな

地元教学委員の佐々木康人教授は花展テーマにちなみ、池坊の命の哲学を表す言葉、解き明かす言葉を作品に添えて展示。
「『大阪・関西万博』再現」コーナーは、4月に万博で開催された「いけばなの根源池坊展―TRANSITION―」で使用した展示台を用い、展示環境を再現。万博花展のスナップ写真の掲示やイメージ動画も流しました。

(左)佐々木康人教授の作品 (右)「『大阪・関西万博』再現」コーナー

また青年部企画として、さまざまな木の枝で構築した「木の枝の屏風」を展示し、会場入り口を彩りました。
また、花形別のコーナーや、学校や伝統文化親子教室などで学ぶ学生席も設けられました。

青年部企画「木の枝の屏風」

7日には、華道家元池坊北海道連合会主催の第50回北海道連合コンクール展が同会場で開催されました。39作品の中から華道家元賞や北海道知事賞など計9作が入賞作品に選ばれました。

期間中、多数ご来場いただき、誠にありがとうございました。

<いけばなの根源池坊展 今後の開催予定>
9月10日~15日 松坂屋名古屋店(愛知県名古屋市)
10月15日~20日 岩田屋本店(福岡市)

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