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2021.08.30

Meet Ikenobo Across the Globe #2 池坊香港支部

世界各国、様々な地域で池坊いけばなを愛し、日々稽古を積んでいる池坊の支部・スタディグループを紹介します。

第2回目は大阪から飛行機で約4時間の位置にある香港からお届けします。
香港支部について梁偉怡支部長にご紹介いただきました。

Q:香港はどんな街ですか?

A:香港は中国の南海岸沿いに位置する人口約750万の街です。約100年間にわたりイギリスの植民地であったため、西洋文化の影響を色濃く受けています。東洋と西洋が交じり合い、特色ある香港の街が形成されました。観光都市としても有名な香港は、別名「東洋の真珠」と呼ばれています。世界三大夜景の1つとしても知られています。摩天楼がそびえたつ香港市内は一日中飽きる事がありません。

Q:香港支部について教えてください。

A:香港支部は謝玉華前支部長により1996年にスタディグループとして設立されました。その後、2012に年に支部へ昇格し、現在の香港支部になりました。現在、下は8歳から上は約80歳と幅広い年齢層の会員がいますが、メインは30代から50代と若いメンバーが多く所属しています。

香港支部では毎年、主に次の2つの活動を行っています。
1つ目は香港フラワーショーへの出瓶。香港フラワーショーは香港政府主催で毎年10日間にわたり開催され、期間中はガーデニング、盆栽、フラワーアレンジメント、そしていけばなの展示が行われます。このイベントは毎年約100万人もの観客が訪れる香港最大規模のフラワーショーです。

支部ではフラワーショーへの作品展示依頼を受けて、10年間にわたりいけばなの展示ブースを出展してきました。毎年50作品ほどを展示し、今まで多くの賞を受賞してきました。

2つ目は特別会員講習会の開催です。池坊中央研修学院の教授に香港支部の特別会員向けの講座を開講していただいております。本部から派遣された講師の下で学ぶことができる貴重な機会を、皆大切に学んでいます。

Q:普段どのような花材を使うことが多いですか?

A:香港には畑などがあまりありません。そのため、普段のお稽古では基本的にはオランダ、日本、ニュージーランド、マレーシアなどから輸入されてきた花材を使います。しかし、いけばなで利用する花材は、西洋のフラワーアレンジメントとは異なるため、日本などへ特別に注文をすることも多くあります。例えば、いけばなでよく使われるオクロレウカは、香港の花屋さんで見かけることはほとんどありません。そのため特別に注文して購入しています。多くの会員が京都の池坊中央研修学院に通っているため、花材を京都で買って持って帰ってくる事も多いです。

Q:今後どのような活動を計画されていますか?

A:より多くの香港の人々、特に若い世代の人々にいけばなを知ってもらえるような活動をしたいと思っています。6年ほど前から地元の中学校でいけばなを教えています。2020年には花の甲子園にも出場しました。将来的にはより多くの学校でいけばなを教える機会を増やしていきたいと思っています。


日本華道社の月刊誌『華道』にも掲載されています。支部の活動の様子がより詳細にご紹介されています。ぜひ誌面でもお楽しみください。


今回は香港支部をご紹介いたしました。次回はどの国の支部をご紹介するのか、ぜひ楽しみにしていてください。


Meet Ikenobo Across the Globe

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