池坊のいけばな 3つのスタイル~立花(りっか)

立花はいけばなの室町時代に成立した最も古い様式で、多種多様な草木により大自然の風景を表現します。

立花(りっか)とは

立花(りっか)

立花が表現するもの

四季折々に咲く花や豊かな緑は、それぞれが単独で存在しているのではありません。大地と太陽と水が揃うことで、花はしかるべき時に咲き、木や草はあるべき場所に根を下ろします。私たちが目にする美しい自然の景観は、あらゆるものの調和によって生まれたものといえます。

立花は木を山、草を水の象徴として一瓶の中に自然の景観美、さらにはこの世の森羅万象を表します。草木の調和を通して自然の摂理を知ることを、立花では大切にしています。

立花には伝統的な型を持つ「立花正風体」と、既成の型を持たない「立花新風体」があります。

立花正風体(りっかしょうふうたい)

立花は室町時代に成立した後、大型化・複雑化するなど時代とともに変化がみられるようになりました。明治時代に規範として定められたものが立花正風体です。

立花正風体の特徴

池坊の伝統的な美感と七つあるいは九つの役枝からなる構造を基本とし、草木の出生にならって構成されます。また、複雑で多彩な構成により、自然の面影や草木の風格を表します。

立花新風体(りっかしんぷうたい)

現代の空間に応じた立花として1999年、当代の家元池坊専永が発表。型にとらわれず、草木の動きをいかして構成されます。

立花新風体の特徴

型の美ではなく、表現内容を重視した立花の新しい様式で、伝統的な美感と構造を基本としつつ、花材の伸びやかさ、新鮮さ、艶やかさを備えます。また、様々な花材を用い、意外性や対照効果のある取り合わせにより、明るさ、鋭さ、際立ちなどの美を表現します。

立花が誕生した背景

古来、神仏へ供えられてきた花は、真(本木)と下草で構成される「立て花(たてはな)」とよばれるいけばなを生みだしました。やがて立て花は、客人をもてなす場に用いられるようになり、室町時代後期、「立花(りっか)」へと発展したのです。
基本形が成立した当初の立花は、真・副・副請・真隠・見越・流枝・前置というの七つの役枝で構成されていました。

新撰 瓶花図彙

【立花の骨法図】
『池坊専栄花伝書』

立花の歴史

立花の成立と発展

室町時代後期に成立した立花は、座敷飾りに定着した後、江戸時代前期から中期にかけて流行し、より豪華なものとなっていきます。胴造りと呼ばれる立花の中心部は、華やかな花材や力強い曝木(しゃれぼく)などで趣向を凝らされ、一瓶の見所となりました。

立花の革新

江戸時代後期、立花は胴・控と呼ばれる役枝が定着し、九つの役枝で構成されるようになりました。また、新たな手法として木の幹を継いで理想的な形を作る「幹作り」が確立され、立花は大型化していきました。

型の美~立花正風体~

明治時代、日本全国に門弟が広がるにつれ、花形の統一が必要となりました。これにより池坊専正は立花の規範を示し、「立花正風体」を定めました。以後その型は固く守られ、立花の伝統的な様式として伝えられています。

新撰 瓶花図彙

【元禄時代の立花】
『新撰 瓶花図彙』

専明瓶花集

【幹作りの立花】
『専明瓶花集』

華かがみ 立華栞の巻

【立花正風体】
『華かがみ 立華栞の巻』

脱・型の美 ~立花新風体~

立花の定位置であった床の間が失われてゆく状況のなか、1999年、現代の住空間や感性にふさわしい様式として、当代の家元池坊専永は「立花新風体」を発表。これにより、もっとも古い伝統をもつ花形・立花は、もっとも新しい花形として新たな展開を迎えました。

立花新風体

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