初期の生花 | 江戸時代中期、小座敷の床の間にふさわしい花として生まれた生花は、従来のいけはなや抛入花とは異なり、花留を使って草木を自立させることで、草木が生きる姿を格調高くあらわしました。 |
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生花の普及 | 江戸時代中期から後期にかけて、立花に比べて手軽にいけられる生花は庶民の間にも流行し、風俗図などにも生花の図が見られるようになりました。また、立花は男性が嗜むものでしたが、生花は女性でもいけられる花として広く浸透しました。 |
伝統のいけばな ~生花正風体~ |
江戸時代後期には生花に三つの役枝が定まるとともに、生花の型が整い、明治時代になると正風体と呼ばれる規範が示されました。これにより、生花は習いやすく教えやすい花形として広く普及し、今日に至っています。 |
現代の空間 ~生花新風体~ |
1977年、当代の家元池坊専永により、現代の暮らしに適応する新たな生花の様式として「生花新風体」が発表されました。自然をうつすという生花の基本は守りつつ、従来の型にとらわれない柔軟な発想によっていけられます。 |