家元・次期家元
2021.03.17

京都産業大学シンポジウムで彬子女王殿下と次期家元が対談しました

京都産業大学の日本文化研究所設立25周年を記念して、京都産業大学 日本文化研究所主催シンポジウム「日本文化における自然観」が2月18日、京都市北区の同大学ナレッジコモンズ(図書館ホール)で開催され、次期家元 池坊専好が講演、日本文化研究所特別教授の彬子女王殿下と次期家元による対談が行われました。

黒坂光学長によるあいさつの後、次期家元が『一花一情』をテーマに講演を行い、「いけばなの型や律、規矩には日本の先人が自然を間近に見て、美しいと思ったところが現れている。ありとあらゆる草木のありとあらゆる状態を輝かせるのがいけばな」「日本の文化は多様性、持続可能性といった世界の取り組みのヒントになるのではないか。先人が大切にしてきた感性、美意識、そこから生み出される想像力、創造力を役立てていただきたい」と語りました。

続いて行われた対談では、彬子女王殿下と次期家元がそれぞれイギリスとシンガポールでの在住経験などを交えながら、海外と日本の自然観について述べられました。
女王殿下は「イギリスは冬が長くて暗い。曇天で雨が降ってうつうつした気持ちになり、ヨーロッパは冬が終わっての春が大事なのだと感じる。ヨーロッパは春をテーマにした絵画が多く、一方日本では四季花鳥図屏風など季節の移り変わりを大事にしているように思う」と話されると、次期家元は「常夏のシンガポールは色のはっきりした強い花が多い。日本ではその時、その人のためにいける花に価値があるが、あちらではたくさん豪華な長持ちする花がよいとする価値観がある」と話しました。

コロナ禍での生活様式の話に続いて、女王殿下は「抑圧された中でそれをばねに生まれてくる文化も多いので、この後に文化の爛熟期が来ると信じている」と述べられると、次期家元は「今日のようにいろいろな媒体を使い、距離的、経済的な問題で文化にアクセスできなかった方が気軽にできるようになる面も期待できる。ただ、実感して得られる感動もあるので、そういったことも考える機会だと思う」と述べました。

最後に並松所長による閉会のあいさつで終了しました。
なお、シンポジウムの様子はオンラインで一般に公開されました。

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