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2021.09.14

Meet Ikenobo Across the Globe #3 池坊シカゴ支部

世界各国、さまざまな地域で池坊いけばなを愛し、日々稽古を積んでいる池坊の支部・スタディグループを紹介します。

第3回目は、アメリカ中西部、ミシガン湖のほとりに位置する都市、シカゴからお届けします。
シカゴ支部についてチャールズ・ハリス支部長にご紹介いただきました。

Q:シカゴはどんな街ですか?

A:シカゴには、国際的にも有名なシカゴ交響楽団、シカゴ・リリック・オペラ、ジェフリー・バレエ団などの本拠地があり、街中ではマティス、ピカソ、カルダー、シャガールなどをはじめとした芸術家による作品を楽しむことができます。また、ポーランド系、プエルトリコ系、メキシコ系の人口が北米の中でも最も多い都市の1つとしても知られています。観覧車や高層ビル群、電気街灯、エレベーターブレーキでも有名です。

Q:シカゴ支部について教えてください。

A:シカゴ支部は1964年にIkka Nakashima先生により設立されました。Nakashima先生は2006年に旭日双光章を授与されています。先生のご尽力により、シカゴ美術館、シカゴ大学、イリノイ大学、アイオワ大学、イリノイ工科大学、デポール大学などのアメリカ中西部の機関で池坊いけばなのコースが開講されました。

Ikka Nakashima先生

支部ではシカゴ植物園での池坊シカゴ支部花展を30年にわたり開催してきました。現在も2022年の開催に向けて準備を進めています。また、Chicago Park Districtという協会と共催でガーフィールド・パーク植物園での花展開催も計画しています。

シカゴ植物園での花展の様子

Q:シカゴでは、どのような花が楽しめますか?

A:シカゴは草地と沼地にある都市ですので、アジサイ(Hydrangea)、アスチルベ(Astilbe)、リアトリス(Liatris)、ギガンチウム(Allium)、セダム(Sedum)、セイヨウノコギリソウ(Yarrow)、メリケンカルカヤ(Bluestem grass)、ニシキギ(Euonymus)、花蘇芳(Redbud)、コデマリ(Spirea)などの花を楽しむ事ができます。

Q:コロナ禍において、どのような活動をされていますか?

A:パンデミックにより多くの活動が中止となりましたが、この期間に支部では新しい取り組みを試みています。2020年、2021年とシカゴにある日本文化会館(Japanese Culture Center)と共催で「an Ikebana Walk(いけばな遊歩道)」をテーマにオンライン花展を開催しました。コロナ禍の外出規制を受けて企画したもので、通りを歩く歩行者にいけばなを楽しんでもらおうと、お店のショーウィンドウにいけばなを飾りました。このイベントのテープカットには、在シカゴ日本国総領事 岡田健一氏、イリノイ州上院議員 サラ・ファイゲンホルツ氏、シカゴ市と姉妹都市である大阪市を代表してKimiyo Oyaka氏に参加いただきました。

在シカゴ日本国総領事 岡田健一氏

現在支部では、個人向けのレッスン、初心者、中級者、上級者向けの週1回のクラス、隔月開催の立花のクラスを開講しています。シカゴには多様性に富んだ人々が生活していますので、デモンストレーションや講習会の実施、いろいろなイベントへの参加など、支部では文化的な支援活動に取り組んでいます。時代の移り変わりに伴い、SNSやeラーニングが盛んになってきていますので、支部では従来のお稽古に加えてオンライン初心者クラスの開講、WEBサイトの作成、支部のFacebookの作成など、新しい方法を取り入れています。

文化支援クラスの様子

今回はシカゴ支部をご紹介いたしました。次回はどの国の支部をご紹介するのか、ぜひ楽しみにしていてください。

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